経理費用
経理ツールの費用対効果をどう測る?削減時間と運用コストの計算例

この記事のポイント
削減できる時間を金額に換算するだけでは、導入判断はできません。処理件数、作業時間、導入工数、継続費用を分けた架空の例で、判断材料を整理します。
目次 CONTENTS
処理件数と1件の時間を別々に測る
月300件の申請を1件6分で処理している場合、合計は30時間です。試行後に4分になれば10時間の差が生まれますが、対象件数や難易度が変わった比較は使えません。通常処理と例外処理を分け、同じ条件の作業を比較します。
時間換算額と支出の削減を区別する
1時間3,000円と仮定すれば月10時間は3万円相当です。ただし給与支出がそのまま3万円減るわけではありません。余った時間を確認精度の向上や月次分析に振り向けるなら、その使い道を効果として記載します。説明用の換算額を売上や利益の増加と混同しないでください。
継続費用と立ち上げ負担を足す
月額2万円という仮定に加え、月2時間の管理工数を同じ単価で計上すると、月の比較用コストは2万6,000円です。初期設定15万円と社内移行20時間分の6万円を足すと初期負担は21万円になります。この例の時間換算差額だけでは、短期の投資回収は期待できません。
定量化しにくい効果も観察方法を決める
差し戻しが減る、処理の見通しが立つ、担当者不在でも進むといった効果は、件数や滞留日数で確認できます。楽になったという感想だけで終わらせず、導入前に記録方法を決めます。金銭効果と運用上の改善を分けて報告すると、判断の前提が伝わります。
比較して確認する
自社で外せない条件を先に決め、下表に検証結果を書き足してください。
| 項目 | 説明用の条件 | 計算結果 |
|---|---|---|
| 時間差 | 300件×2分 | 月10時間 |
| 時間換算額 | 10時間×3,000円 | 月30,000円相当 |
| 利用料 | 月額の仮定 | 月20,000円 |
| 管理工数 | 2時間×3,000円 | 月6,000円相当 |
| 初期負担 | 設定15万円+移行20時間 | 210,000円相当 |
製品の実売価格・仕様ではなく、編集部が作成した検討用の比較例です。
導入の進め方
- 01同じ処理条件で実測
- 02費用と社内工数を集計
- 03時間の再配分先を決める
- 04滞留と差し戻しも比較

